今月の栞 2011年10月 大野良雄先生 (ホルン)

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  沢木耕太郎著
『敗れざる者たち』
文芸春秋 1979
     かなり古いエッセー集です。特に印象に残っている部分は「長距離ランナーの遺言」:円谷幸吉=マラソンランナー、と「さらば宝石」:榎本喜八=プロ野球選手(私の従兄)で共にスポーツ選手としての寿命、結果を残す事へのこだわりの部分で私自身の演奏家としてのそれと共感できるものが有ります。プロは言い訳出来ない、プレイに期待される存在でそれに応えられる事を求められる。又それに立ち向かう気力を失った時、プロとしての終わりを迎える。自分にも覚悟せよ、と言われている気がする。私の従兄の事が書かれている、と云うので興味を持ちましたが皆さんには…?と思い、私の本業のほうの1冊も挙げておきます。ポール・プリッチャード著「ホルニストという仕事」山田淳 訳(春秋社)。「ホルン」と題していますが、他の楽器や分野にも共通しており、音大生が近い将来経験するかも知れない、プロになるための細かいアドヴァイス的な事が書かれています。私自身も読みながら“そうそう、その通り”と思う事ばかり。国や楽器が違ってもオケマンは世界中同じだな!と感じます。学生諸君にも参考になる部分が多いと思います。 


  図書館員からひとこと