今月の栞 2011年1月 大友太郎先生 (フルート)

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  マイケル・サンデル 著
『これからの「正義」の話をしよう : いまを生き延びるための哲学』
早川書房 2010
   去年大旋風を巻き起こした本のベストセラーと言えばハーバード大学史上空前の履修者数を記録し続けているマイケル・サンデル教授の人気講義「Justice(正義)」をもとにしたこの本 “これからの「正義」の話をしよう いまを生き延びるための哲学 ” である。
 世間ではハーバード白熱教室と呼ばれているこの名物講義はテレビや新聞でも大きく取り上げられているので、私の周りにいる本学の学生達の間でも当然話題になっているかと思いきや、この本のことを知っている者が限りなくゼロに近かった。この実態が理解しがたい私は今更…と言われるのを覚悟でこの本を推薦することにした。何故なら近頃日本ではあまり流行らない「正義」についてどうしてもあれこれと真面目に考えみたくなってしまう力を持っている内容だからだ。我々音楽をする者が普段あまり使わない頭の部分が元気に働くこと間違いなし。この本を読んでいるとその日ニュースや日常生活についてあれこれと深く考えるようになり、そのことが不思議と楽しくなってくる。 
 この本の元となったハーバード大学の講義の様子はNHK教育テレビ及びBSで12回に分けて放送され、教授が2年をかけて用意をして来た東京大学での出前講義も放送された。近くDVDが出るようだが、これを見るのは途方もなく時間がかかる。何時何処でも読めて自分のペースで考えることのできるこの本がオススメです。

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 ごく最近、ハーバード大学での講義と東京大学での特別授業の一部がプラスされたものが出版された。特に東京大学でのサンデル教授の問いかけが日本の学生達の為に用意されたものなので、わかりやすく解説も丁寧なこの本も面白いです。
マイケル・サンデル著
ハーバード白熱教室講義録+東大特別授業[上] 
早川書房 2010
 
  図書館員からひとこと