国立音楽大学附属図書館 Kunitachi College of Music Library

資料の探し方Q&A:2002年11月

ペータース版のショパンの楽譜を探しています。


検索項目「人名・団体名」に「ショパン」、「出版・発売名(資料)」に"Peters"と入力し、フレーズ検索します。

.人名・団体名:ショパン;出版・発売名(資料):peters(フレーズ:前方一致)

解説:
出版社名は、基本的には資料に書かれたとおりの形だけで探します。
ペータース版の楽譜には、出版された時代や場所によってPeters、C.F. Peters、Edition Petersのようにさまざまな形で出版社名が表示されています。そこで、これらの名称の共通部分Petersをまとめて探すためにフレーズ検索します。
ちなみに「ペータース」と日本語で印刷された楽譜はないので、日本語で検索キーを入力しても探せません。

では、日本の出版社の場合は?日本語で大丈夫です。
音楽之友社、全音楽譜出版社、春秋社・・・どの楽譜も日本語形で探せます。

(2002/11/30)


ヘンレ版とパデレフスキ版のショパンの楽譜を探しています。

では、上の例題にならってヘンレ版の楽譜を探してみましょう。「ヘンレ」というのは出版社の名前です。ですから検索項目「人名・団体名」に「ショパン」、もうひとつの検索項目「出版・発売名(資料)」に出版社名を入力します。その際、「ヘンレ」はドイツの出版社なので、日本語で「ヘンレ」ではなく"Henle"と入力してください。そして、フレーズ検索にするのがポイントでしたね。なぜなら、楽譜の標題紙を見るとわかるように、ヘンレ版の楽譜には"G. Henle"と表示されているからです。

人名・団体名:ショパン;出版・発売名(資料):henle(フレーズ:前方一致)

(検索結果は42件でした。)

今度はパデレフスキ版を探すことにしましょう。
「パデレフスキ」・・・、聞き覚えがあると思いませんか?そう、これはポーランドのピアニストでポーランド共和国初代首相を務めたイグナツィ・ヤン・パデレフスキの名前です。出版社名ではありません。パデレフスキは、J.トゥルチニスキ、L.ブロナルスキとともに1937年からショパン全集を編集しました。(出版されたのはショパン没後100年の1949年から。1961年に完結しました。)その楽譜を、通称「パデレフスキ版」というのです。
そこで、この場合は、検索する際、検索項目「人名・団体名」に「ショパン」、もうひとつの検索項目「人名・団体名」に「パデレフスキ」と入力します。

人名・団体名:ショパン;人名・団体名:パデレフスキ

(検索結果は34件でした。)

このヘンレ版とパデレフスキ版の例をみてわかるように、私たちが何気なく口にしている「**版」ということばには、いろいろな要素が混ざっています。
ショパンの楽譜には、この他にもウィーン原典版、コルトー版をはじめ実にさまざまな版があります。例えば、ウィーン原典版はWiener Urtext Editionという出版社から出版された楽譜、コルトー版はアルフレッド・コルトーが校訂してフランスのサラベール社から出版された楽譜をさします。
ショパンの楽譜それぞれには、少なからぬ音や解釈の違いがみられることがよく知られています。ですからさまざまな版の比較は、ショパンの曲を演奏する上で大切な作業となるでしょう。

2つの「ナショナル・エディション」

パデレフスキ版は、ショパン没後100年を記念したポーランドの国家事業として出版された(つまり「ナショナル・エディション」ですね。)初めてのショパン全集(全21巻)でした。「ショパン自身の意図に最も近い楽譜をつくる」という編集方針のもとに、パデレフスキとショパン研究所の研究者が力を合わせて編集したこの全集は、当時としては最も信頼の置ける、また広く知られた楽譜といえます。しかしその後、この全集は、原資料の吟味の不徹底が大きな欠点として指摘されるようになります。そこで、1960年のショパン生誕150年を記念して、より厳密な意味での原典版を目指して新たに全集が編集・出版されることになりました。この2番目の全集も国家事業として出版されています。これが、最近「ナショナル・エディション」と呼ばれ注目を集めている楽譜です。編集責任者は、ヤン・エキエルJan Ekier、全37巻で構成され、現在も刊行中です。
このナショナル・エディションをOPACで検索するときは検索項目「人名・団体名」に校訂者エキエルの名前を、「タイトル」に national editionと入力(フレーズ検索)してください。

(検索結果件数は2002/11/30現在)