研究紀要 50 (2015) 請求記号 = [PB102 50]

著作者 河瀬 彰宏 ( Kawase Akihiro )
タイトル 九州地方における日本民謡の旋律的特徴と地域性の計量的分析
( Quantitative Analysis of the Musical Schemas and the Regionality of Traditional Japanese Folk Songs in Kyushu Region )
ページ 59-67
本文の言語 日本語
キーワード 日本民謡 / 音組織 / テトラコルド理論 / 九州地方 / N-gramモデル
抄録  本研究では,音楽文化の伝播・変容の実態を実証的に解明することを目的に,事例研究として九州地方(西海道)における民謡の旋律的特徴とその地域的特徴を計量的に分析する.本研究では,分析を実施する上で質的にも量的にも豊富な資料である『日本民謡大観』に掲載されている九州地方の全楽曲を電子データ化し,N-gramモデルを用いて音程推移の出現傾向を抽出する.N=1,2,3の各パターンの頻度を精査したところ,九州地方では民謡のテトラコルドと律のテトラコルドを形成する音程推移パターンと,同度(パターンの開始音)に回帰する音程推移パターンが極めて高いことが分かった.さらに,旧国(令制国)におけるテトラコルドの使用傾向について多変量解析に基づく分類実験を実施したところ,地理的に隣接する国ほど特徴が類似し,離れた地域間では陸路ではなく海路による特徴の伝播の可能性を確認した.